善勝寺だより 第109号令和元年12月21日発行発行責任者 明見弘道 (2ページ) |
---|
東光山ミニ法話
祈りの『延命十句観音経』
円覚寺派管長 横田南嶺老師著
念念不離心(ねんねんふりしん)
一念一念 何をするにつけても
観音さまの心から離れません
一念一念、何をしていても観音さまの心から離れない、いつも観音さまと一緒、いつも仏さまの心で過ごすということです。
本当は私達はいつも仏さまの心の中にいますので、離れてはいないのです。
一時も離れることなく観音さま、仏さまに守られていることを深く信じることです。
このあと、南嶺老師が、ふと口を衝(つ)いて出てきたとおっしゃる「和讃」と意訳全体を載せて、このシリーズを終わらせたいと思います。
このミニ法話では、紙面の関係上、要点だけを抜き書きしていますので、皆様におかれましては、春秋社から出版されています、祈りの『延命十句観音経』をお買い求めいただき、それぞれにお読み下されば幸いに存じます。
(終わり) |
延命十句観音経和讃 |
|
大慈大悲の 観世音 苦しみ悩み ことごとく 苦しみのぞき もろともに われらまことの こころにて うまれながらに そなえたり むさぼりいかり おろかにも さまようことぞ あわれなる みおしえにあう さいわいぞ この世を生きる たからなり まごころこめて つくすこそ まことのおのれに 目覚めては 朝に夕べに 観音の 一念一念 なにしても 一念一念 観音の |
生きとし生ける ものみなの すくいたまえと いのるなり しあわせいのる こころこそ いのちあるもの みなすべて ほとけの慈悲の 中にいて ほとけのこころ 見失い われら今ここ みほとけの おしえを学ぶ 仲間こそ われを忘れて ひとのため つねに変わらぬ たのしみぞ 清きいのちを 生きるなり みこころいつも 念ずなり まごころよりは おこすなり 慈悲のこころを 離れざり |
最後にもう一度全体を意訳します。 「観世音、南無仏」、観音さま、仏さまをより所(どころ)といたします。 「与仏有因」、私達には仏さまと同じ心が具(そな)わっています。 「与仏有縁」、仏さまの教えに触れるご縁をいただいています。 「仏法僧縁」、仏さまと仏さまの教えと、仏さまの教えを学ぶ仲間に よって、 「常楽我浄」、いつも変わることのないまごころ、 何をしても楽しい思いやり、本当の自分に巡り会い、 この世の中で清らかな心の教えに触れることができます。 「朝念観世音、暮念観世音」、朝な夕なに観音さまを念じ、 「念念従心起」、何をするにも観音さまの心、慈悲の心、 思いやりの心から行います。 「念念不離心」、 そしていつも観音さまのお心から離れることはありません。 いつも観音さまと一緒です。 |
- 【前のページへ】
- 【善勝寺だよりトップへ】
- 【次のページへ】