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第73号 年末号(平成22年12月22日発行)

善勝寺だより 第73号
平成22年12月22日発行
発行責任者 明見弘道
今年も余すところあとわずかとなりました。檀信徒の皆様におかれましては、如何お過ごしでしょうか。きっと、今年一年を振り返りつつ、来年は更に良い年でありますようにと念じておられることと存じます。
当寺も、庫裡・位牌堂も無事完成しました。来年は特に事業はありませんので、じっくり落ち着いた生活を営むことが私の希望です。

さて、朝日小学生新聞に、小学1年の男の子が書いた、とてもすてきな作文が載っていましたので、紹介したいと思います。
本文は次ページに書きますが、 「いつもありがとう」作文コンクールで最優秀賞に輝いた片山悠貴徳くんの「ぼくとお父さんのおべんとうばこ」です。
いっしょに鉄道のおもちゃで遊ぶのが大好きだったというお父さんの俊作さん。悠貴徳くんが3歳だった2007年3月に心臓発作のために突然、この世を去りました。
お母さんの恵津子さんは、「いつかは使ってもらえたらいいな」と思って、秀作さんのお弁当箱を戸棚の奥にしまっていました。今年の夏このお弁当箱に、再び恵津子さんの手料理や思いがいっぱいつめこまれる日がやってきました。
塾に持っていった自分のお弁当箱が小さいと感じた悠貴徳くんが「もっと大きいお弁当にしてほしい」と恵津子さんにお願いしたからです。初めて持っていった日は、友達にも「これはお父さんがつかっていたお弁当箱なんだよ」と話しながら食べたそうです。
お父さんのお弁当箱を使わせてもらったお礼にと、夏休みの宿題の一つとして、思いを作文にすることにしました。悠貴徳くんが初めて取り組んだ作品です。じっくりお読み下さい。

文末となりましたが、今年の皆様方のご厚情に感謝しつつ、来年も、檀信徒皆様にとって、良いお年でありますよう、心よりご祈念申し上げます。

明見弘道合掌

来年の行事

修正會
正月元旦より3日間
涅槃會
2月15日
春彼岸會
3月21日(中日)
降誕會
4月8日
開山忌
8月1日
施餓鬼會
8月13日(土曜)
秋彼岸會
9月23日(中日)
達磨忌
10月5日
成道會
12月8日
除夜
大晦日

平成22年正当年回表

壱周忌
平成22年
参回忌
平成21年
七回忌
平成17年
壱拾参回忌
平成11年
壱拾七回忌
平成7年
弐拾参回忌
平成元年
弐拾七回忌
昭和60年
参拾参回忌
昭和54年
参拾七回忌
昭和50年
五拾遠年忌
昭和37年
来年、年回が当たっておられますお宅には、すでに法事の知らせを郵送致しておりますが、
法事の予約は3ヶ月前の1日から受け付けております。ご希望の日時が決まりましたら、お電話にてお問い合わせ下さい。

東光山ミニ法話

『般若心経』その17

一般に読まれています、「般若心経」の本文は前回ですでに解説済です。
この般若心経の解説二回目(善勝寺だより58号)に書きましたが、般若心経というお経には、「如是我聞」から始まる、大本と言われるものがあります。この大本には、ギャーテーギャーテーから始まる呪の後、次のような文が加わります。

以下の文章は、玄侑宗久師が訳されたものと中村元氏の訳されたものをミックスして要約しております。
[シャーリプトラさん、善男子善女人と呼ばれる心ある人に対しては、是非このように「般若波羅蜜多」を実践するようにと、話してあげてください。
するとその時、世尊(お釈迦様)は深い禅定(瞑想)から醒めて立ち上がり、観自在菩薩(観音様)に賛意を表されました。
「善哉善哉(その通りだその通りだ) 般若波羅蜜多を実践する時には、今あなた(観音菩薩)がお話しされたように行われなければならないのだ。そうすれば多くの如来様もきっと喜んでくださるでしょう」と。
世尊は喜びに満ちた心でこのように言われましたので、そこにおられた、観音様やシャーリプトラをはじめ多くの求道者。また天の神々、阿修羅、乾闥婆など、全ての衆生も皆、世尊のお言葉に歓喜しました。
ここに、智慧の完成の心という経典を終わります。] (完)

四年間皆さんと共に勉強しました、「般若心経」を終わります。次回からは「法句経」を題材にして「東光山ミニ法話」を続ける予定です。

花園会のコーナー

米寿・百歳の方はお申し出下さい

花園会員(檀徒とその同居の家族の方)で米寿(数えの88才)と百歳をお迎えの方には本山の管長様からお祝いの手紙に添え記念品(輪袈裟)が頂けます。
平成23年は、大正13年生まれの方、明治45年(大正元年)生まれの方、またそれ以上でまだ受けておられないかたがその対象となります。
対象者がおられましたらご連絡下さい。当寺で手続きいたします。6月までにお申し込みいただければ施餓鬼会に皆様の前で授与できます。

ぼくとお父さんのおべんとうばこ

片山悠貴徳くんの作文(全文)
(平成22年12月7日、朝日小学生新聞より)

お父さんがびょうきでなくなってから3年、ぼくは小学1年生になりました。
お父さんにほうこくがあります。きっとみていてくれるとおもうけど、ぼくはお父さんのおべんとうばこをかりました。
ぼくは、きのうのことをおもいだすたびにむねがドキドキします。
ぼくのおべんとうばこと、おはしがあたって、すてきなおとがきこえました。きのうのおべんとうはとくべつでした。まだ十じだというのに、おべんとうのことばかりかんがえていました。
なぜきのうのおべんとうがとくべつかというと、それはお父さんのおべんとうばこをはじめてつかったからです。お父さんがいなくなって、ぼくはとてもさみしくて、かなしかったです。
お父さんのおしごとは、てんぷらやさんでした。お父さんのあげたてんぷらはせかい一おいしかったです。ぼくがたべにいくと、いつもこっそり、ぼくだけにぼくの大すきなエビのてんぷらをたくさんあげてくれました。そんなとき、ぼくはなんだかぼくだけがとくべつなきがして、とてもうれしかったです。
あれからたくさんたべて、空手もがんばっているので、いままでつかっていたおべんとうばこではたりなくなってきました。
「大きいおべんとうにしてほしい」とぼくがいうと、おかあさんがとだなのおくから、お父さんがいつもしごとのときにもっていっていたおべんとうばこを出してきてくれました。
「ちょっとゆうくんには大きすぎるけど、たべられるかな」といいました。でも、ぼくはお父さんのおべんとうばこをつかわせてもらうことにしました。
そして、あさからまちにまったおべんとうのじかん。ぼくはぜんぶたべることができました。たべたらなんだかお父さんみたいに、つよくてやさしい人になれたきがして、お父さんにあいたくなりました。いまおもいだしてもドキドキするくらいうれしくておいしいとくべつなおべんとうでした。
もし、かみさまにおねがいできるなら、もう一どお父さんと、おかあさんとぼくといもうととみんなでくらしたいです。でもお父さんは、いつも空の上からぼくたちをみまもってくれています。
お父さんがいなくて、さみしいけれど、ぼくがかぞくの中でただ一人の男の子だから、お父さんのかわりに、おかあさんといもうとをまもっていきます。お父さんのおべんとうばこでしっかりごはんをたべて、もっともっとつよくて、やさしい男の子になります。
お父さん、おべんとうばこをかしてくれて、ありがとうございます。

ご案内

除夜の鐘と修正会

『除夜の鐘』は、11時半から撞き初め、108撞き終わるのは0時半頃です。行く年に感謝し、来る年の無事を祈って心を込めて撞いて下さい。
観音堂に、団子入りの善哉と、お酒などの用意があります。

正月元旦から3日まで、午前10時から『修正会』大般若祈祷を行います。檀信徒皆様の1年の無事を祈ると同時に、五穀豊穣・世界の平和を皆様と共に願う行事です。お参り下さった方には、「般若札」と年賀の品、ポスターを差し上げています。

今年は、別紙案内の如く3日の祈祷会に引き続き、

新春落語会を開催します。

元旦・2日ではなく、是非3日に、ご近所、お友達をお誘い合わせの上、多数ご来山下さいますようご案内致します。

なお、お参りの際には年賀として、大人一人当たり「1,000円以上」ご用意頂きますようお願い申し上げます。

平成23年度護持費納入の件

この護持費は、当寺を護持するため、檀信徒全員が平等に負担するとの趣旨でお願い致しております。
同封の「護持費納入のお願い」をお読みいただき善勝寺にご縁のある皆様、一人でも多くの方より納入いただきますようお願い申し上げます。
納入期限は、3月末日となっていますが、お忘れにならないうち、早めにお振り込み頂ければ幸甚に存じます。
ご理解とご協力の程、よろしくお願い申し上げます。

善勝寺役員一同

役員会議事録より

12月3日午後5時から、熱海「水葉亭」に於いて、主に次年度事業と予算の審議を行うための『定例総代会』を開きました。
以下審議・決議内容を報告します。

  1. 平成23年度行事・事業計画。
    行事は22年に準じて行う。特に事業計画はなし

  2. 住職並びに職員、「退職慰労金・弔慰金規定」(案)を原案通り可決承認。

  3. 「平成23年度一般会計予算」(案)を原案通り可決承認。

編集後記

  • 『善勝寺だより』年末号(73号)をお届けします。
  • 最近腹の底から声を出して笑うと言うことが少なくなりました。
    また、「笑う門に福来たる」とも言います。そこで、下手な法話会より落語会と思い計画しました。
    みんなで大笑いし福を呼びましょう。
  • 秋に完成した、第二本堂は「庫裡」と呼ぶことにしました。これまで庫裡と言っていた建物は、「寺務所」と言うことにしましたので、ご了承下さい。
  • 次号『善勝寺だより』は、3月彼岸前に発行する予定です。
  • 来年は、皆様にとってより良い年でありますように念じております。
埼玉の永代供養、墓じまいのご相談は善勝寺
〒365-0013
埼玉県鴻巣市境147
TEL.048-569-0810
FAX.048-569-2294
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