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第78号 春彼岸号(平成24年3月6日発行)

善勝寺だより 第78号
平成24年3月6日発行
発行責任者 明見弘道
昨年の「春彼岸号」、最初の文章は、「紅梅に続き白梅も満開となり春を実感しています」でした。
今年は、やっと咲き始めた紅梅に雪が降り、開花を遅らせています。白梅の方は、まだまだつぼみが堅いようです。
本当に寒い冬でしたが、檀信徒の皆様に於かれましては如何お過ごしでしょうか。

修正会(正月の大般若祈祷)には多数ご参拝下さり誠に有り難うございました。三日には昨年同様、林家たけ平さん三遊亭吉窓さんによる落語会もあり、大いに笑いました。笑う門には福来たると申します。今年はきっと良いことが訪れることでしょう

さて、東日本大震災発生から一年を迎えます。復興も途についたばかりで、今後さらに多くの課題を乗り越えなくてはなりませんが、国民みんなが痛みを分かち合って復旧復興を成し遂げなくてはなりません。そのための増税は当然のことと私は思います。
このような紙面で、政治的な発言は好ましくないかもしれませんが、次世代にツケを回すやり方だけは避けるべきだと思います。
年金などの社会保障費も国の負担は膨らむ一方で、野田首相自身が言うように、「将来世代のポケットに手を突っ込んで」 成り立っていることも早く解消しなくてはなりません。
将来世代にツケを負わせる状況をアメリカの経済学者らは、「財政的幼児虐待」と呼んでいるそうです。(読売新聞)
右肩上がりの経済成長が望めない限り、ヨーロッパや北欧並みの消費税率アップは、受け入れなくてはならないように思います。

イヤイヤ、つまらない話になってしまいました。暑さ寒さも彼岸までと申します。この寒さももう少しの辛抱です。それぞれにご自愛下さいますようお祈り申し上げます。

弘道

春季彼岸会ご案内

今年のお彼岸は、3月17日より23日までです。まず仏壇をきれいに掃除して、茶菓、お花をお供えし、ご家族みんなでお参りしましょう。
当寺では、左記の如く春季彼岸法要を行います。ご都合つけられましてご参拝下さいますようご案内申し上げます。

3月20日(火曜日)
午後2時、彼岸法要・法話

彼岸法要ではとくに受付は設けません。供養料・塔婆料は、本堂正面、前机のお盆にお載せ下さい。
また、塔婆をお建てになる方は、お墓参りされる時までに用意致しますので、お早めに電話やFAX・メールなどで、お申し込み下さいますようお願い致します。またその際、参拝日の予定もお書き添え下さると幸甚です。

東光山ミニ法話

『法句経(ダンマパダ)』その5

62
「我に子等(こら(あり
我に財(たから(有り」と
おろかなる者は
こころなやむ
されど われはすでに
われのものにあらず
何ぞ子等あらん
何ぞ財あらん
(友松圓諦訳)

一休さんは、亡くなられるとき「拝借申す四大五蘊、お返し申す今月今日」と辞世の句を読まれたそうです。
私たちのこの体は自分のもののように思っても、やがては元の大自然にすっかりお返ししなくてはならないもの、つまり預かりものであります。
この身体が自分のものなら、白髪も生えないように、皺もふえないように、頭も禿げないようにできそうなものですが、何一つ思うようにならないところを見ると、やっぱりわがものではない。
わが身体さえ、わがものでないとしたら、子供をわが子だの、家屋敷をわが財産だのと主張するものがあったら、まことに愚かしき極みであります。
子供には子供の人格があり、個性があり、誰も犯すことのできない独自の人生がある。どうして、親があたかも所有者の如く、これを自由にあしらうことができようか。
この世の中に、自分の私すべきものは一物もなく、自分が危害を加えていい生命も一つもない。全ての生命を活かすために、体も物も心も、全てを捧げることが釈尊の根本思想でありました。
裸で生まれて来たになに不足。着物も家も財産も自分の身体さえも、すべては預かりもので、私すべき一物もないとわかることが、仏道に入る第一歩であります。(無文老師著「真理の言葉」より)

アメリカ先住民の言葉に、
「地球は先祖から受け継いだものではない。未来の子供から預かっているものなのだ」というのがあるそうです。
私たちのこの体も預かりものですから、大切に使わなくてはなりません。体を維持するためには、バランスのとれた食事をしなくてはならないですし、疲れたら休息も必要です。病気になったら薬も必要です。
それと同じように、この地球も、未来の子供から預かっているのであれば、より良い状態に保ち未来に受け継いでもらわなくてはならないのですが、資源を使い果たし、最悪な環境で未来の子供に受け継がせようとしています。
特にこの度の震災であらわになった、原子力の問題。人類には制御できないもののように思えてなりません。核爆弾と共に、原子力発電も未来の子供のために破棄すべきではないでしょうか。

63
おろかなるものも
おのれ愚かなりと思うは
彼これによりて
またかしこきなり
おろかなるに
おのれかしこしと思うは
彼こそ まこと
おろかといわるべし


愚かなことを愚かなことと思うことが大切で、人間は賢いので科学の発達で何でも解決できると思うことは最も愚かなことではないでしょうか。

〈つづく〉

護持費納入のお礼とお願い

平成24年度分護持費の納入をお願い致しましたところ、早速にお納め頂き恐縮に存じます。
尚、当寺の檀徒の方、当寺に墓地(合同墓地を除く)を取得されておられる方、また、本堂内にご遺骨を預けておられる方で、護持費がまだ未納の方は、3月末日までには必ず納入下さいますようお願いいたします。
納入義務のある方で未納がある場合は、六月頃督促状を郵送する予定です。
また、過年度の護持費が未納の方は、振替用紙に過年度分と合計した金額を記入して納入願います。
今後は、「護持費は次年度分を3月末日までに納入すること」という規則に従って毎年期日までに納入下さいますようお願い致します。

尚、当寺よりの領収書は発行致しておりません、郵便局での受領書を一年間以上保管して頂きますよう重ねてお願い申し上げます。

振替用紙を紛失したので送ってほしいという方もありますが、再送致しません。振替用紙は郵便局の窓口にもあります。但しこの場合の振り込み手数料は納入者側になります。

会計 岩間和夫
振替口座番号は00500-8-60592 善勝寺

太陽光発電のこと

現在北駐車場に建設中の、管理棟(副住職の宿舎)と参拝者用のトイレの屋根には太陽光発電(パネル60枚)を乗せることになっています。
現在車庫の屋根にある太陽光発電(パネル33枚)と合わせると、年間発電量は22,000キロワット時以上となる計算で、一般家庭の年間使用電力の四倍となり、善勝寺で使う電力はほぼまかなえるものと考えられます。
また節電のため、建設中の建物にはすべてLED電球を使い、他の部分も可能な限り徐々にLED電球に換えていく予定です。

事務局からのお願い

トイレはきれいに使いましょう

山門そばの外トイレのことですが、和式トイレは洋式に換えました。また男性用小便器も、使用後水を流さない方があるので、自動で水が流れるタイプに換えることにしました。
便器のそばには、掃除道具が置いてあります。汚れたときは、次の方のため、きれいにして出るのがマナーです。
現在建設中の北側参拝者用トイレは午前九時から午後五時まで使用できることとし、防犯のことも考え夜間は施錠する予定です、ご理解とご協力の程宜しくお願い致します。

墓参用線香着火ライターのこと

お墓参りには、線香着火用ライターを各自ご持参下さい。仏具店かホームセンターなどで売っています。
寺にも置いてありますが、使い方が激しいため、すぐにダメになります。
できるだけご自身の物をお使い下さいますようお願い致します。
尚、新聞紙などを燃やして線香に火を着けることは禁止です。

懐かしの同窓生

先日中学校(岐阜県八百津中学校) の同窓会に行ってきました。

これまでの同窓会は、お盆や正月に開催していましたので、私は参加できなかったのですが、この度は、還暦を祝い伊勢参りをして、鳥羽で一泊するとの案内でした。今回参加しておかないと、次回はいつになるかわからないと思い、名古屋から合流で参加することにしました。
卒業して45年、高校が一緒だった人でも42年ぶり、懐かしい面々と楽しいひとときを過ごすことができました。

翌日は、皆と一緒に八百津に戻り、高校の同窓生とも酒を酌み交わし、昔話に花を咲かせました。

三日目は、お世話になった、友人のお母さんが昨年他界されたことを知り仏壇にお参りしたり、ご無沙汰していた授業寺(小僧時代を過ごした寺)である大仙寺に行って、師匠の墓参り。そして最後に、今、善勝寺の法務をご加担頂いている、圓さんの生家(生寺?)、龍福寺さんにお参りし、住職と奥様の歓待を受け、戻ってまいりました。寝不足と飲み過ぎで疲れはしましたが、充実した三日間でありました。

編集後記

  • 『善勝寺だより』春彼岸号をお届け致します。
  • 境内北西の角、枯山水の築山に『観音像』を建立しました。ある檀家さんが若くして亡くなられた妹さんの供養のため寄進されたものです。細面で美しい観音様です。是非お参り下さい。
  • 前述の同窓会のことですが、残念なことに、二百人近い同窓生のうち、十二人の方はもうこの世にはおられません。宴会に先立ち私が十二人の名前を読みあげ、皆で黙祷しました。
  • 一期一会(いちごいちえ)、あのときが最後だったな、と言われるときが必ず来ます。今回これが最後かもと、たえず念頭に置いて旧友とも交際を深めたいと思います。
  • 次回お盆号は、七月の初旬発行予定です。施餓鬼会、お盆に関することは、次号『善勝寺だより』をお読み頂いた後にお問い合わせ下さいますようお願い致します。

弘道
埼玉の永代供養、墓じまいのご相談は善勝寺
〒365-0013
埼玉県鴻巣市境147
TEL.048-569-0810
FAX.048-569-2294
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