善勝寺だより 第81号
平成24年12月20日発行
発行責任者 明見弘道
平成24年12月20日発行
発行責任者 明見弘道
今年も余すところあとわずかとなりました。檀信徒の皆様におかれましては、如何お過ごしでしょうか。
善勝寺の「大鐘」は、毎月の一日十五日(祝聖(しゆくしん))の朝と、毎夕五時(冬期は四時半)、そして大晦日に撞(つ)くことにしています。朝の鐘を「暁鐘(ぎようしよう)」、夕方の鐘を「昏鐘(こんしよう)」と言います。
昏鐘は他に用があるときは撞けないこともありますが、ちょうどその頃、鴻巣市の防災無線から「夕焼け小焼け」のメロディーとともに、「もうすぐ日が暮れます。気をつけておうちに帰りましょう」というメッセージが流れます。
善勝寺の「大鐘」は、毎月の一日十五日(祝聖(しゆくしん))の朝と、毎夕五時(冬期は四時半)、そして大晦日に撞(つ)くことにしています。朝の鐘を「暁鐘(ぎようしよう)」、夕方の鐘を「昏鐘(こんしよう)」と言います。
昏鐘は他に用があるときは撞けないこともありますが、ちょうどその頃、鴻巣市の防災無線から「夕焼け小焼け」のメロディーとともに、「もうすぐ日が暮れます。気をつけておうちに帰りましょう」というメッセージが流れます。
夕焼小焼で 日が暮れて
山のお寺の 鐘がなる
お手々つないで 皆かえろ
烏と一緒に 帰りましょう
本山発行の小冊子「花園」十二月号に、次のような文がありました。
[かつてお寺の鐘の音は唯一近隣の人たちに「とき」を告げるものでした。その音を聞いて朝に目覚め、黄昏(たそがれ)どきには家路についたものでした。
さらに、暁鐘の音には「さあ、みなさん目覚めましょう」というメッセージが込められています。「目覚める」とは「仏の心に目覚める」ことです。昏鐘の音は「みんなでお家へ帰りましょう」と誘ってくれます。「家に帰る」とは「仏の心に立ち帰る」ことです。それも一人だけで仏の心に目覚め、立ち帰るのではありません。「夕焼小焼」の歌にあるように「お手々つないで 皆かえろ」です。人も烏も「みんな手を把(と)って一緒に目覚め、一緒に帰る」ところに仏道の眼目があるのです。]
さて、大晦日の鐘の音、皆様の心にはにはどのように響くでしょうか。
平和な社会の実現と全ての人々の安らぎを願って、心を込めて除夜の鐘を撞きます。
山のお寺の 鐘がなる
お手々つないで 皆かえろ
烏と一緒に 帰りましょう
本山発行の小冊子「花園」十二月号に、次のような文がありました。
[かつてお寺の鐘の音は唯一近隣の人たちに「とき」を告げるものでした。その音を聞いて朝に目覚め、黄昏(たそがれ)どきには家路についたものでした。
さらに、暁鐘の音には「さあ、みなさん目覚めましょう」というメッセージが込められています。「目覚める」とは「仏の心に目覚める」ことです。昏鐘の音は「みんなでお家へ帰りましょう」と誘ってくれます。「家に帰る」とは「仏の心に立ち帰る」ことです。それも一人だけで仏の心に目覚め、立ち帰るのではありません。「夕焼小焼」の歌にあるように「お手々つないで 皆かえろ」です。人も烏も「みんな手を把(と)って一緒に目覚め、一緒に帰る」ところに仏道の眼目があるのです。]
さて、大晦日の鐘の音、皆様の心にはにはどのように響くでしょうか。
平和な社会の実現と全ての人々の安らぎを願って、心を込めて除夜の鐘を撞きます。
明見弘道合掌
来年の行事
修正會 | 正月元旦より3日間 |
涅槃會 | 2月15日 |
春彼岸會 | 3月20日(中日) |
降誕會 | 4月8日 |
開山忌 | 8月1日 |
施餓鬼會 | 8月13日(火曜) |
秋彼岸會 | 9月23日(中日) |
達磨忌 | 10月5日 |
成道會 | 12月8日 |
除夜 | 大晦日 |
平成25年正当年回表
壱周忌 | 平成24年 |
参回忌 | 平成23年 |
七回忌 | 平成19年 |
壱拾参回忌 | 平成13年 |
壱拾七回忌 | 平成9年 |
弐拾参回忌 | 平成3年 |
弐拾七回忌 | 昭和62年 |
参拾参回忌 | 昭和54年 |
参拾七回忌 | 昭和52年 |
五拾遠年忌 | 昭和39年 |
来年、年回が当たっておられますお宅には、すでに法事の知らせを郵送致しておりますが、法事の予約は3ヶ月前の1日から受け付けております。ご希望の日時が決まりましたら、お電話にてお問い合わせ下さい。
東光山ミニ法話
『法句経(ダンマパダ)』その8
疏水師(かわづくり)は げに 水をみちびき 箭匠(やづくり)は 箭をためなおし
木工(きづくり)は 木を曲げととのう 智あるひとも また
おのれをととのうるなり(145)(友松圓諦師 訳)
木工(きづくり)は 木を曲げととのう 智あるひとも また
おのれをととのうるなり(145)(友松圓諦師 訳)
疏水師は治水師とも言います。昔から、「水を治める者は国を治める」と言うように、川が氾濫しないように堤防を築き、また用水を整えることは国を治める上で最も大切なことです。
いくら弓道の名人であっても、矢がゆがんでいたりしては的に当てることはできません。矢を矯め直すことは、矢を作る職人の基本的な仕事であります。
また、大工(木工)さんの仕事も家を作るにしても家具を作るにしても、まずは、柱や板をゆがみなくまっすぐに削ることに専念します。
これらと同じように、慎み深い人(智恵あるもの)は、まず己れ自らを調えることに専念するであろう。
新年にお渡しする、教区のポスターには「心をいつも平らかに」とあります。心が乱れれば言葉も乱れ、行いも乱れることになります。心を平らに、つまり心を調えることは何よりも大切なことであります。
私たち禅宗では、心を調えるためには、静かに座ること、つまり座禅をすることが一番よい方法だと考えます。
妙心寺派の「生活信条」に一日一度は静かに座って、身と呼吸と心を調えましょう。
とあります。山田無文老師は座禅のことを次のように述べておられます。[座禅ということを一言で定義すると、「調える」の一字に尽きると思う。
まず体を調え、次に呼吸を調え、最後に心を調えることが座禅の要諦であるが、心が調ったらさらに却下の靴を調え、家庭を調え、社会を調え、やがては天下国家を調えることが広義の座禅と言うことでなければならん、と思う。]
治水家の流れを治めるように、矢作りの矢を矯めるように、木工の木を正すように、私たちは一日一度は静かに座って、身と呼吸と心を調えたいものです。
永代供養の善勝寺そしてそのことが、自分の生活を調え、家族を調え、地域社会・国家を調え、さらに世界の平和につながるものと確信します。
終わりに、法句経(一四四)の句を紹介します。
信(まこと)(信仰)により
また 戒(いましめ)と精進(はげみ)により
また 禅思(しずけさ)(精神統一)と
法(よきこと)の決断(とりきめ)(真理を確かに知る)
により
智と行をかね
こころにつつしみあり
かかるひと
この世の大なる
苦しみに打ちかたん
いくら弓道の名人であっても、矢がゆがんでいたりしては的に当てることはできません。矢を矯め直すことは、矢を作る職人の基本的な仕事であります。
また、大工(木工)さんの仕事も家を作るにしても家具を作るにしても、まずは、柱や板をゆがみなくまっすぐに削ることに専念します。
これらと同じように、慎み深い人(智恵あるもの)は、まず己れ自らを調えることに専念するであろう。
新年にお渡しする、教区のポスターには「心をいつも平らかに」とあります。心が乱れれば言葉も乱れ、行いも乱れることになります。心を平らに、つまり心を調えることは何よりも大切なことであります。
私たち禅宗では、心を調えるためには、静かに座ること、つまり座禅をすることが一番よい方法だと考えます。
妙心寺派の「生活信条」に一日一度は静かに座って、身と呼吸と心を調えましょう。
とあります。山田無文老師は座禅のことを次のように述べておられます。[座禅ということを一言で定義すると、「調える」の一字に尽きると思う。
まず体を調え、次に呼吸を調え、最後に心を調えることが座禅の要諦であるが、心が調ったらさらに却下の靴を調え、家庭を調え、社会を調え、やがては天下国家を調えることが広義の座禅と言うことでなければならん、と思う。]
治水家の流れを治めるように、矢作りの矢を矯めるように、木工の木を正すように、私たちは一日一度は静かに座って、身と呼吸と心を調えたいものです。
永代供養の善勝寺そしてそのことが、自分の生活を調え、家族を調え、地域社会・国家を調え、さらに世界の平和につながるものと確信します。
終わりに、法句経(一四四)の句を紹介します。
信(まこと)(信仰)により
また 戒(いましめ)と精進(はげみ)により
また 禅思(しずけさ)(精神統一)と
法(よきこと)の決断(とりきめ)(真理を確かに知る)
により
智と行をかね
こころにつつしみあり
かかるひと
この世の大なる
苦しみに打ちかたん
(友松圓諦師 訳)
花園会のコーナー
米寿・百歳の方はお申し出下さい
花園会員(檀徒とその同居の家族の方)で米寿(数えの88才)と百歳をお迎えの方には本山の管長様からお祝いの手紙に添え記念品(輪袈裟)が頂けます。
来年平成25年は、昭和元年(大正15年)生まれの方、大正3年生まれの方、またそれ以上でまだ受けておられないかたがその対象となります。
対象者がおられましたらご連絡下さい。当寺で手続きいたします。
6月までにお申し込みいただければ施餓鬼会に皆様の前で授与できます
来年平成25年は、昭和元年(大正15年)生まれの方、大正3年生まれの方、またそれ以上でまだ受けておられないかたがその対象となります。
対象者がおられましたらご連絡下さい。当寺で手続きいたします。
6月までにお申し込みいただければ施餓鬼会に皆様の前で授与できます
平成25年度護持費納入の件
この護持費は、当寺を護持するため、檀信徒全員が平等に負担するとの趣旨でお願い致しております。いわば、善勝寺檀信徒の年会費であります。
檀徒の方と本堂にご遺骨を預けておられる方は、規定により必ず納めて下さい。檀徒の方は、本山妙心寺の花園会員として登録しておりますが、本山花園会費、教区花園会費も、護持費より支払っております。
「合同船」へのお申し込みの方、他の霊園などに墓地のある方は、納入義務はありませんが、ご協力をお願い申し上げます。
平成25年度の護持費の納入期限は、同年3月末日となっていますが、お忘れにならないうち、早めにお振り込み頂ければ幸甚に存じます。
尚、郵便局での「振替払込票」を以て、領収書とさせて頂いておりますが、この用紙は、1年以上保管下さいますようお願い申し上げます。
尚、過年度分が未納になっておられるかたは、加算して納入下さいますよう重ねてお願い申し上げます。3カ年以上未納となった場合は、墓地使用許可を取り消すという規定になっております。ご理解とご協力の程、よろしくお願い申し上げます
檀徒の方と本堂にご遺骨を預けておられる方は、規定により必ず納めて下さい。檀徒の方は、本山妙心寺の花園会員として登録しておりますが、本山花園会費、教区花園会費も、護持費より支払っております。
「合同船」へのお申し込みの方、他の霊園などに墓地のある方は、納入義務はありませんが、ご協力をお願い申し上げます。
平成25年度の護持費の納入期限は、同年3月末日となっていますが、お忘れにならないうち、早めにお振り込み頂ければ幸甚に存じます。
尚、郵便局での「振替払込票」を以て、領収書とさせて頂いておりますが、この用紙は、1年以上保管下さいますようお願い申し上げます。
尚、過年度分が未納になっておられるかたは、加算して納入下さいますよう重ねてお願い申し上げます。3カ年以上未納となった場合は、墓地使用許可を取り消すという規定になっております。ご理解とご協力の程、よろしくお願い申し上げます
(役員一同)
ご案内
除夜の鐘と修正会
『除夜の鐘』は、11時半から撞き初め、百八撞き終わるのは0時半頃です。行く年に感謝し、来る年の無事を祈って心を込めて撞いて下さい。
観音堂に、団子入りの善哉と、お酒などの用意をしております。
正月元旦から3日まで、午前10時から『修正会』大般若祈祷を行います。檀信徒皆様の1年の無事を祈ると同時に、五穀豊穣・世界の平和を皆様と共に願う行事です。お参り下さった方には、「般若札」と年賀の品、ポスターなどを差し上げています。
今年も、別紙案内の如く3日の祈祷会に引き続き、
観音堂に、団子入りの善哉と、お酒などの用意をしております。
正月元旦から3日まで、午前10時から『修正会』大般若祈祷を行います。檀信徒皆様の1年の無事を祈ると同時に、五穀豊穣・世界の平和を皆様と共に願う行事です。お参り下さった方には、「般若札」と年賀の品、ポスターなどを差し上げています。
今年も、別紙案内の如く3日の祈祷会に引き続き、
新春落語会を開催します。
元旦・2日ではなく、是非3日に、ご近所、お友達をお誘い合わせの上、多数ご来山下さいますようご案内致します。
なお、お参りの際には年賀として、大人一人当たり「千円程度」ご用意頂きますようお願い申し上げます。この落語会は毎年お正月に行う予定にしております。
春秋の彼岸会には、法話会を充実させてまいりたいと考えております。
なお、お参りの際には年賀として、大人一人当たり「千円程度」ご用意頂きますようお願い申し上げます。この落語会は毎年お正月に行う予定にしております。
春秋の彼岸会には、法話会を充実させてまいりたいと考えております。
役員会議事録より
12月15日午後4時から、住職並びに総代九名全員参加のもと、網代温泉「みずの」に於いて、主に次年度事業と予算の審議を行うための『定例総代会』を開きました。
以下審議・決議内容を報告します。
以下審議・決議内容を報告します。
- 現状報告。
今年度入檀者・11月末日までの会計収支などを報告。 - 平成25年度行事・事業計画。
行事は23年に準じて行う。
墓地拡張に関する申請を完了させる。 - 「平成25年度一般会計予算」(案)を原案通り可決承認。
- 総代役員人事に関する件。
関根責任役員より野本好男(たかお)氏と黒巣茂氏を善勝寺総代に推挙したいとの提案があり、協議の結果全員の賛同が得られたので、住職と関根氏がお願いに行くこととなった。
入浴の後、6時からは、忘年会を開催し、楽しく懇談をした。
翌日は、秋の彼岸会に御法話頂いた、笠和尚様が住職されている、小田原の東学寺様を尋ね、本堂にお参りした後、法話を聞くなどの役員研修をした。
編集後記
- 『善勝寺だより』年末号(81号)をお届けします。
- 総代会で新総代に推挙された、野本氏と黒巣氏には17日早速にお願いに上がったところ快くお引き受け頂きました。今後、当寺檀信徒の代表として建設的なご意見を賜りますようお願い申します。
- 最近、遺骨(いこつ)のことをホネと言う方が多くなり、驚いています。火葬された後の骨(ホネ)を骨(コツ)と言います。「主人のおホネをお預けで きますか」などといわれ、びっくり仰天(ぎようてん)です。足のホネが折れたとか、魚のホネが云々などとは言いますが、火葬後は、遺骨(いこつ)。せめておコツと言うようにしてもらいたいものです。
- 善勝寺の大鐘は、法要中や深夜を除きご自由に撞くことができます。墓参の折、ご先祖様にも通じる音としてメッセージをこめて鳴らして下さい。
- 来年は、皆様にとってより良い年でありますように念じております。
弘道