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第82号 春彼岸号(平成25年3月6日発行)

善勝寺だより 第82号
平成25年3月4日発行
発行責任者 明見弘道
今年も寒い冬でしたね。朝は氷点下の昨今ですが、境内には蕗(ふき)の薹(とう)が顔を出し始めました。先日七つほど取って、みじん切りにしてごま油で炒め砂糖と味噌で味付けして頂きました。
スーパーで買うのと違い、小さく堅くしまっていて苦味も強く、私は大好きです。お酒もご飯も進みました。

檀信徒の皆様に於かれましては如何お過ごしでしょうか。

修正会(正月の大般若祈祷)には多数ご参拝下さり誠に有り難うございました。3日には第4回目となりました林家たけ平さん三遊亭吉窓さんによる落語会を開催し、大いに笑いました。
吉窓師匠の落語は、禅問答がもとである「蒟蒻問答」でした。
後片付けをして、落語家さんと役員でおせちを頂きながらの新年会をしましたが、師匠は「落語は寺でするに限る」と言いながら飲んでいました。

さて、まもなく東日本大震災から2年になろうとしています。地震と津波は自然災害として諦めもつきますが、福島の原発事故だけは諦めきることができません。加須市の元騎西高校のそばの道はいつも車で通るのですが、双葉町から避難された多くの方が未だに元の教室で生活されておられます。いつ見ても、元校庭には数十台の車が整然と駐車されています。
中を窺い知ることはできませんが、およそのことは想像でき、心身ともにご苦労なことだと思っております。

山口県に祝島という瀬戸内海に浮かぶ小さな島があります。
この島の対岸に原発の計画が持ち上がったのは30年以上も前のことですが、島の住民は団結し一貫して反対運動を行っています。島の漁協には多額の保証金が提示されたそうですが、「海と山を金で売るなんてとんでもない」と一銭も貰わなかったそうです。「海はわしらのもんじゃないじゃろう」先祖から受け継がれてきたもの、そのままの状態で次へと渡していかなければいけないものとの考えで反対運動を続けているとのことです。
日本全体が原発のない島であって欲しいと願っています。

弘道

ご案内

春季彼岸会と法話会

例年のごとく、お彼岸の中日(春分の日)に彼岸法要を厳修致します。
尚、法要後に法話会も開催しますので、檀信徒の皆様、ご近所お誘い合わせのうえ、多数ご来山下さいますよう謹んでご案内申し上げます。

3月20日(水曜日)
午後2時より、彼岸法要
午後2寺30分から、法話会
午後3時30分終了予定
 
*ご供養料、塔婆料(1基3,000円)は玄関受付にて役員にお渡し願います。
また、彼岸の塔婆を建てられる方は、お早めに電話やFAXまたはメールでお申し込み下さい。
なお、そのさい施主名のほか、戒名、お参り予定日もご記入願います。

東光山ミニ法話

『法句経(ダンマパダ)』その9

さとれるもの(仏)と
真理(まこと)の法(のり)(法)と
和合(ひじり)の集まり(僧)とに
帰依するものは
正しき智恵をもって
四つの聖なる真理を見る
190(友松圓諦訳)

仏法僧のことを「三宝」と言います。従って、三宝に帰依する者は正しい智恵を得て、真理を見ることになる。という意味ですが、この三宝に三通りの解釈があります。
お釈迦様が在世当時、ほとけ様と言えばお釈迦様です。仏陀(ブッダ)は覚者、つまり悟りを開いた方ですので他に幾人もおられたのでしょうけど、お大師さんというと、弘法大師、黄門様と言えば水戸光圀が代表されるように、仏様と言えばお釈迦様のことでありました。
そのお釈迦様が自分で悟ったことについてみんなにお説き下さる説法が法でした。
そして、その教えに従ってみんなが出家し僧伽(さんぎや)という集団を作って修行をする。それが僧ということでありました。お釈迦様は、人間の目の前に現れた仏でありますから、「現前三宝」と言います。
ところが、お釈迦様がお亡くなりになりますと、お釈迦様の姿は見えなくなってしまったわけですから、これを何とか後世に伝えていきたいとの思いから、仏像が描かれたり、彫刻されるようになりました。それと同時にお釈迦様がお説きになりました法は、教典という形として伝えられることになったのです。
また、その教えに従って生きる人々出家した人達を僧というようになりました。これを「住持三宝」と言います。住持は持ち続けると言う意味で、寺の住職のことを住持とも言いますが、寺に住むという意味ではなく、仏法を持ち続けるのが住持と言うことであります。
三つ目は、「一体三宝」と言います。仏と法と僧と三つに分けてはいるけど実は全く一体のものである。一体のものを三方面から解釈しただけのものでありますから、一体三宝というのです。お釈迦様が悟られた宇宙の根本の真理でありますから、時代がどのように変わろうとも、場所がどのように変化しようとも全く変わることのない永遠の真理であります。禅ではこのことを「仏心」とか「一心」などといっています。
また、「大いなるいのち」と言うこともあります。
私たち一人一人のいのちには限りがありますが、大いなるいのち(三宝)には限りがありません。三宝に帰依することは、三宝になりきること、一つになることです。
帰依は帰命(きみよう)ともいいます。限りある私たちの命が、大いなる命と一つになれば人としての最高の喜びとなり、そこが浄土と言われるところであります。
本来この浄土とは、死後の世界ということではありませんが、お葬式の時の位牌にも、大いなる命(三宝)と一体となると言う意味で、新帰真、または新帰元と書きます。

〈つづく〉

護持費納入のお礼とお願い

平成25年度分護持費の納入をお願い致しましたところ、早速にお納め頂き恐縮に存じます。
尚、当寺の檀徒の方、当寺に墓地(合同墓地を除く)を取得されておられる方、また、本堂内にご遺骨を預けておられる方で、護持費がまだ未納の方は、3月末日までには必ず納入下さいますようお願いいたします。
納入義務のある方で未納がある場合は、六月頃督促状を郵送する予定です。
また、過年度の護持費が未納の方は、振替用紙に過年度分と合計した金額を記入して納入願います。
「護持費は次年度分を三月末日までに納入すること」という規則に従って毎年期日までに納入下さいますようお願い致します。

尚、当寺よりの領収書は発行致しておりません、郵便局での受領書を一年間以上保管して頂きますよう重ねてお願い申し上げます。

振替用紙を紛失したので送ってほしいという方もありますが、再送致しません。振替用紙は郵便局の窓口にもあります。但しこの場合の振り込み手数料は納入者側になります。

役員一同
振替口座番号は00500-8-60592 善勝寺

墓地拡張のこと

G区墓地の北側、もと副住職の住まい(離れ)があった所、地番境台139-14番地を墓地区域とするため市に申請しています。
普通区画(1.5m×1.5m)63区画拡張する予定です。併せて、墓地区域内の緑地比率を(20%以上)確保するために元町営住宅があった所(境台137-2)などを墓地区域内の緑地として申請しています。
4月15日関係住民に対する説明会を開き、特に問題がなければ6月末には許可される見込みです。全体で1,200区画余の墓地となる予定です。

ご案内

彼岸会 法話の集い

彼岸法要の後、一時間ほど法話会を行います。
今回も、昨年の秋彼岸にご来山頂きました、東学寺の御住職にお願い致しました。是非友人知人をお誘い合わせの上、多数ご来場下さいますよう、謹んでご案内申し上げます。
日時:3月20日(水曜日) 午後2時より彼岸法要
場所:善勝寺本堂 (庫裡玄関よりお入り下さい)
講師:小田原市 臨済宗建長寺派 東学寺住職  笠 龍桂 師
タイトル:人生の目的とは

善勝寺の檀信徒以外の方も入場できます。(彼岸の供養料は二・三千円程度が一般的です)但し、檀信徒以外の方は、彼岸の供養料などは不要です)

ウラン採掘をやめよ!

核兵器や原発の核燃料の製造は地球にあるウラン鉱石の採掘から始まる。
ウランの採掘と精錬、濃縮、核兵器製造と実験、核燃料製造と原子力発電、使用燃料の再処理、核廃棄物の処分を“核サイクル”と呼ぶ。この全ての工程で核被害者(ヒバクシャ)が生み出されることは1980年代に明らかにされた。(月刊MOKUより)
南オーストラリア州のウラン採掘現場は先住民族の聖地でもありました。「核被害を引き起こすウランを大地にとどめておけ」と、先住民族コカダ・アボリジニの人々は採掘に反対し抗議しています。
私もウランは採掘しないで、大地にとどめておくことが賢明だと思います。

編集後記

  • 『善勝寺だより』春彼岸号をお届け致します。
  • この善勝寺便りを作っているうちに季節は進み、春一番が吹き、梅も開花し、ウラの土手の菜の花も咲き始めました。
  • 暑さ寒さも彼岸までとはよく言ったもので、ダウンコートで犬の散歩するのもあとわずかでしょう。
  • エンディングノートのことが取りざたされています。知り合いの住職が作ったエンディングノート『宝珠』があります。必要な方には法話会の時差し上げます。
  • 次回お盆号は、七月の初旬発行予定です。
    施餓鬼会、お盆に関することは、次号『善勝寺だより』をお読み頂いた後にお問い合わせ下さいますようお願い致します。

弘道
埼玉の永代供養、墓じまいのご相談は善勝寺
〒365-0013
埼玉県鴻巣市境147
TEL.048-569-0810
FAX.048-569-2294
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