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第95号 お盆号(平成28年6月27日発行)

善勝寺だより 第95号
平成28年6月27日発行
発行責任者 明見弘道
暑中お見舞い申し上げます。

檀信徒の皆様におかれましてはご益々清祥のこととお察し申し上げます。
一雨普(あまねく)く潤(うるお)して
沙界(しやかい)に周(あまね)し

恵みの雨によって、境内の紫陽花もいきいきとして私達の目を楽しませてくれています。
論語(顔淵篇7)の言葉です。『子貢、政を問う。子曰わく、食を足らしめ、兵を足らしめ、民をして信あらしめよ。』
「国を治めるには何が大切ですか」と子貢が訊ねますと、孔子先生は、「食と兵と信頼、この三つがなければ国は治まらん」と答えられました。
「やむをえない理由で、この三つの内どれか一つを省くとしたら、何を先にしましょうか」との問いに「軍備を省くことだ」と答えられました。
中国における春秋戦国時代に生きた孔子の言葉です。政府が人民からも外国からも信頼されておれば、たとえ軍備がなくてもやっていける。と言われました。
更に「万一、やむをえない理由で、この二つのものから一つを省くとしたら、何を先にしましょうか」先生は答えられました。「食べ物を省こう。人民に信頼がなければ、国家はなりたってゆかない」。
政治は「貧(とぼ)しきを患(うれ)えずして均(ひと)しからざるを患(うれ)う」ともいいます。食糧はとぼしくても、政府が人民から信頼されておれば、とぼしきを分け合ってでもやっていける。政府が人民の信頼を失い、人民に信義がなかったら、食うためには、人をだましてでも、ときには人のものを奪ってもやむをえんというのでは、人生も社会も成り立っていきません。
選挙の夏になります。参考になさって下さい。
施餓鬼会に関しましては、別紙ご案内などをご覧頂き、多数ご参拝下さいますようご案内い申し上げます。
当寺の墓地にご先祖様が眠っておられる方は、お盆の供養として塔婆一基以上お申し込み頂きますよう重ねてお願い申し上げます。
法要と法要の間の一時間は、自由参拝時間となっています。
着座されない方も、焼香と水向けはなさったうえで、塔婆をお受け取り下さいますようお願い致します。
また、どうしても盆中にお参りできない方のお塔婆は、寺で各墓所にお建てして供養致します。
皆様におかれましては、時節柄ご自愛下さいますよう、お祈り申します。

明見弘道合掌

東光山ミニ法話

『魂のふるさと』山田無文老師著より

人間尊重の教育
「一切の衆生悉(ことごと)くみな如来の智慧德相を具有す」お釈迦様がごらんになると、この世の中で仏でないものは一つもない、みんな仏様だ。みんな手を合わせて拝まねばならぬ尊い人ばかりだ。
この世の中に、見すてられる人、ないがしろにされる人、はずかしめられる人が一人でもあってはならん。人間はみんな平等に尊厳なんだ。自分をわすれてすべての人の人格を尊重していくことが、真実の意味の人間尊重でなければなりません。
花園大学に、大正時代学長をしていた方に釈宗演(しやくそうえん)という有名な方がおられました。鎌倉の円覚寺の管長にもなられた方ですが、少年のころ、京都の建仁寺塔頭(たつちゆう)の両足院(りようそくいん)という寺に峻崕(しゆんがい)和尚という学者がおられて、その先生について勉強をされていました。
ある日、先生が外出されたので座敷の掃除でもしておったのでしょうが、ついくたびれて縁側で大の字になって昼寝をしてしまった。
ふと気がつくと廊下の隅の方でミシリミシリという音がする。フッと眼をあけてみると先生が帰ってこられた。「しまった」と思ったが、先生の顔を見て起き上がるのも体裁が悪いから狸寝入りをして寝たふりをしておった。
すると先生はだんだんそばへやってこられると、目をさまさせぬように自分の体をそっとよけて回られ、枕もとを通ってご自分の部屋に入られるとき、腰をかがめて小さな声で、「ごめんなされや」といってお部屋へはいられた。
聞いておったのです。寝ておったんじゃないんです。どんなに感激したでしょう。普通だったら、「この横着者(おうちやくもの)め、起きろ!」と足で蹴られてもしかたないところです。それを、目をさまさせんようによけて通り、おまけに目上の人か対等の人の枕元を通るときのように、腰をかがめて小さな声で「ごめんなされや」といわれた。
「先生、俺を叱らなかったな!俺を対等の人間にあつかってくれたな!先生、俺の人格をみとめるてくれとるんだな!」とすっかり感激したんです。
自分も勉強してえらい人にならなければ申しわけないと発憤したんです。それから勉強し修行して、わずか三十四歳の若さで鎌倉円覚寺の管長になられたのであります。
人間尊重の教育とは、こういう教育でなければならんと思うのであります。

(続く)

事務局よりのお願いとお知らせ

その一、線香着火ライターのこと

墓参の時線香に火をつけるライターは各自でご持参頂くようにお願いしております。観音堂の前などに置いてあるライターは、お忘れになった方のために用意しているものです。
特に、お盆・彼岸の時など皆様が使えるように用意しておくことは不可能です。そのため、普段から、線香着火ライターは各自ご持参下さいますようお願いします。

施餓鬼会当日(8月13日のみ)
線香(1束50円)は、墓参用生花と共に、書院玄関にて販売します。

その二、塔婆施主の連名は二人まで

塔婆の申し込みのことですが、連名は同じ名字で2人までとしています。また、1本の塔婆に2霊の戒名はお書きできません。
善勝寺の檀家の方(墓地確保のみの方除く)は、施餓鬼塔婆1基以上お立て下さいますようお願い致します。次に、この善勝寺便りの宛名(名義人)以外の方が、お申し込みされる場合でも、名義人の氏名を並記願います。
 伊藤貴子(名義人、山田太郎)
こちらから、お問い合わせすることもありますので、連絡先の電話番号もお忘れなくご記入下さい。

その三

施餓鬼会の塔婆は五十音順に置いてあります。
塔婆ををさがすとき、他のかたのを別の場所に移さないで下さいね!
「塔婆がない」と言うので、役員が探すと、隣の場所に置いてあったというケースが毎年多く見受けられます。ご注意願います。

役員会議事録より

5月16日午後5時より、当寺庫裡において『善勝寺定例総代会』を開催しました。平成27年度会計決算承認の件などを審議し、各議案とも提案通り承認されました。
以下、決議事項を報告致します。

  1. 駐車場用地拡張に関する件。土地売買手続き並びに登記が完了したことを報告した。(3ヶ所、およそ50台分)
    今年の施餓鬼法要に使用できるように整地することとした。

  2. 平成27年度の会計決算の件。
    収支計算書の報告。(住職)
    監事(小川・根岸総代)による監査報告。報告の通り適正であると承認。また、剰余金は、28年度一般会計に繰り越すことを承認。
    (檀信徒の皆様には、本決算書を同封しましたのでご確認下さいますようお願いします。)

  3. 施餓鬼会に関する件。
    昨年に準じて行うことが了承され、案内に関しては住職に一任。
    その他、檀徒の定義に関して意見交換した。善勝寺の檀徒は、護持費(年額5,000円)を納入すること、葬儀法要は善勝寺に依頼することなど。

施餓鬼会申込状況、確認はネットで!

昨年から、申込状況を当寺ホームページにてお知らせしています。
皆様には、できるだけ早めに希望する時間帯の『座』でお申し込み頂き、ある程度集計できた時QR CODE点(7月下旬予定)で、申込状況をトップページ下段『善勝寺からのお知らせ』に載せます。これをご覧になり、申込の座から、比較的に余裕のある座に変更することができます。一応、変更される場合は、お知らせ下さい。
その後、変更分と後からの申込分を反映した、申込状況を更にネットでお知らせします。(8月上旬)皆様にはその後の変更も可能になります。
このことは、昨年初めて試みたのですが、多くの方がこれをみて変更され、午前中の混み具合がある程度解消されました。
パソコンをお持ちの方は、「鴻巣市善勝寺」で検索して下さい。スマートホンの方は、こちらのQRコードをご利用下さい。

編集後記

  • 『善勝寺だより』お盆号(95号)をお届けします。
  • 施餓鬼法要の受付は、鐘楼の横「観音堂」です。そばには、仏旗(ぶつき)(仏教の旗で、法要があるとき掲げます)。青・黄・赤・白・樺のカラフルな旗で、遠くからでも目立ちます。目印にして下さい。
  • 墓参用生花、例年の如く書院玄関にて販売します。
    売り切れのないよう補充しますので、是非当山でお買い求め下さい。
    尚、販売は8月13日のみです。
    今年は、2束で1,500円の一種類です。一束売りもしますが、800円となります。
    市価より2割ほど安くなっています。
  • 同封の書類は、本書の他、施餓鬼法要のご案内(鶯色)・お盆とお施餓鬼(青色)・施餓鬼塔婆申込書(ハガキ)・ハガキの書き方(黄色)・一般会計収支決算書(白色)です。
    不明なことは朝九時以降、夕方5時頃までに電話でお問い合わせ下さい。
埼玉の永代供養、墓じまいのご相談は善勝寺
〒365-0013
埼玉県鴻巣市境147
TEL.048-569-0810
FAX.048-569-2294
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