善勝寺だより 第40号 平成14年9月12日発行 発行責任者 明 見 弘 道 |
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◇あきらめたから、生きられた◇
昨年のことですが、武智さんという方が漁船で操業中エンジンの故障で太平洋を漂流し、37日ぶりに救助されたことを覚えておられますか。
「人間はなかなか死なないものだなあ」という言葉が有名になりました。
石川拓治さんという方が武智さんから聞いたことをまとめて、小学館から出版された本のタイトルが「あきらめたから、生きられた」です。
エンジンをあきらめ、水をあきらめ、生きることすらあきらめたとき、何ともいえないすがすがしい境地にたどり着いたというのです。
諦めるというのは、仏教用語で、努力を怠ることではなく、明らかにすることです。自分の力ではどうにもならないことを、どうにもならないことと確認をする、これが『諦』です。
武智さん曰く「不謹慎のようですが、人に迷惑がかからないのであれば、また海の上に戻ってもいいような気持ちです。」
◇境内の話題◇
墓地内の水場は井戸水になります。
本堂の裏手に井戸を掘りました。地中120メートルからくみ上げるきれいな水ですが、散水と墓参用で、消毒してありませんので飲料としては許可されておりません。
タンクに貯めていませんのでしばらく出してからなら多少飲んでも問題はありません。むしろお茶などはこの水の方がおいしいことでしょう。
◇工事中ご注意下さい◇
境内南側の塀の工事が始まりました。工事中何かとご迷惑おかけします。
特に駐車場の出入りにはご注意下さい。11月にはひとまず工事は終了となります。
◇東光山掲示板◇
「ママ、今度の試験よくできたよ」
「よく勉強したのね」とママは大喜びだったが、
「お友達はどうだったの?」と子供に聞くと、
「みんないい点だったよ」すると、ママはがっかりしました。なぜですか?
◇編集後記◇
*施餓鬼会の決算を見ていただければおわかりのことと思いますが、当日の経費が年々増えていきます。
一施主あたりに換算すると5千5百円。参拝者平均では3千円となります。
特に今年の施本『釈尊のこころ』は8百円(通常は千円の本)でしたので、来年からは経費見直しをしなくてはと考えています。これを無駄にしないためにも是非多くの方に読んでいただきたく存じます。本当にいい本です。
*『北の国から』の最終回2日連続で見ました。よかったですね。淳君のセリフ「いやなんだよ、こそこそしているの、いやなんだよ、今までずっとそうなんだ、めんどうなこと、年中逃げて、向かおうとしないで黙って避けていた。そうやってずっと生きていた。そうゆうやり方いやなんだ、ちゃんと逃げずに……」
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